1940年代に作られたブリルハートトナリンgreat neck。シリアルナンバー4桁。4桁のものはほとんど見ることがありません。ここまでの状態のものは、今となっては滅多にありません。割れもございません。オープニングはメイヤーの5番より少し広いくらいです。ブリルハートにはコンパウンドプラスチックを採用したホワイトタイプのTonalin(トナリン)やブラックタイプのEbolin(エボリン)、両モデルのStreamlineタイプ、上質なハードラバーを採用したHardRubberモデルなど、他にもいくつかのモデルがありました。EbolinやTonalinは一部例外を除いてGreatNeck製(以後GN製と略す)、Carlsbad(カールスバッド)製などがあり、それぞれ年代によってオープニングナンバーの位置やフォント、刻印が異なります。GN製のものはCarlsbad製よりも古い年代の物で、シャンク部分には【Arnold Brilhart GREAT NECK,N.Y.】と刻印があります。その他、シリアルナンバーのフォントや桁数も年代によって異なっています。GREAT NECKとはニューヨーク州の地名からきており、現在は非常に入手が難しいマウスピースのひとつとなっています。Carlsbad製になるとシャンク部分に【Arnold Brilhart GREAT NECK,N.Y.】の刻印が無くなり、基本的にオープニングナンバーはボディ上に刻印されるようになります。Selmer Companyに買収された後のモデルではシリアルナンバーが無い物もあります。TonalinのStreamlineはチャーリー・パーカーが愛用していたことで有名で非常に希少価値の高い物となっています。ちなみに、EbolinにもStreamlineモデルは生産されていました。ブリルハート特有の程よい柔らかさを持ちつつ、オールド感漂うメロウなサウンドは今もなお、多くのジャズプレイヤーに愛用されています。