総絞りの四つ身です。職人さんが手作業によって一粒一粒絞りを施すことから、大変な手間と長い時間がかけられてつくられる総絞りは一つの作品を作り上げるのに１年以上の時間が費やされるとも言われており、相場も100万円から…と、他のお着物に比べて大変高価な品として有名です。総絞りの着物は、江戸時代から贅沢品とされ、絢爛豪華な大奥でさえ、着用禁止令が出されたほどの高級品であり、今でもその価値は変わりません。多くの方の憧れでありながら、何方でも手にできるような品ではないからこそ、近頃巷ではプリントで総絞り風に見立てた品や、ポリエステル生地に形ばかりの絞りが施された品が溢れてきているように思います。言わずもがなではございますが、一粒一粒がきちんと粒立っている点は、その手触りから見た目に至るまでそうした品々とは全く異なります。お着物を着る機会の少ないご家庭が増えた昨今、七五三のお宮参りにおいても、やはり絞りなどの本格的なお着物を着ている子はほとんど見かけなくなっております。インクジェットプリント等のお着物と並んだときには着物の質の高さが特に際立って、意図せずとも人目を惹くのではないかと思います。本日より、お値段の方はそのままで長襦袢と袋帯もお付けさせていただきます。帯はお写真のものではなく、黄緑色の袋帯となります。宜しければご検討くださいませ。