「英国フォーク三美神」SPIROGYRAが1972年にリリースした2ndアルバム『OLD BOOT WINE』です。SPIROGYRAはマーティン・コッカーハム、マーク・フランシス、バーバラ・ガスキンそしてスティーヴ・ボリルの4人編成が基本なのですが、前作「St.Radigunds」のメンバーだったジュリアン・キューザック、ドラムは引き続いてデイヴ・マタックスが担当しています。また、リック・ビドルフやアラン・レイング等が曲によってゲスト参加していることに加えてプロデュースはマックス・ホールです。前作同様に、コウマスやインクレディブル・ストリング・バンド的なストレンジ感はあるものの、やんわりとしたフェアポート的バンド感が加味されていることでよりキャッチーさが増した感じで聴きやすくなっている印象があります。バーバラ・ガスキンの美しいボーカルの比重が増えていることが、聴きやすくなった主な理由の1つかも知れませんが、相変わらずストレンジ感とくぐもり感のバランスは危うく、それがSPIROGYRAの味であるとともにバーバラ・ガスキンのノン・ヴィヴラート・ボーカルが非常に涼しげでエレガントなくぐもり感を放っているアルバムだと思います。出品アイテムの状態ですが傷みやすいジャケットにもかかわらずエッジはシャープでダメージはほとんど見られず極めて良好です。盤はスピンドルマークも見られず未視聴ではないかと思われるくらい良好です。リリース後すでに半世紀を超える時間が経過しているとは思えないような美品で今後このような状態で市場に出てくることはないのではないかと思われます。とにかく買い替え不要の一枚です。この半世紀を超える時間の経過にご理解を頂き興味のある方がおられましたらよろしくお願いします。